無為庵閑話U

アクセスカウンタ

zoom RSS こけし文献・「撰」の話

<<   作成日時 : 2014/07/20 14:24   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 4

画像


 前回の更新から随分時間が経ってしまった。文字通りの無為の毎日を過ごしているが、健康にはいろいろ問題が出て昨年末には一週間入院し大腸ポリープの切除をする羽目になった。ポリープの位置が盲腸近くで内視鏡手術がかなり難しい場所だったようだが、紹介された病院の医師がこの分野のエキスパートだったようで、無事に手術を終えた。生体検査の結果も良好だった。一時はついに来たかと覚悟を固めたが杞憂となった。白内障手術後の後発白内障の次には左眼網膜黄斑部変形による視覚のゆがみが発生し経過観察をしている。視力がこれ以上低下するようなら次の手術も考えねばならない。老化現象なれば致し方ないところではあるが、最近では循環器内科、歯科、耳鼻科も加わり、医師との付き合いばかりになってしまった。

 このような状況下で気力も萎え、一時はあきらめかけていた「撰ーあるこけし馬鹿の夢想ー」を本年四月に発行するすることができた。共著者SHAKAZ氏の多大なご努力のおかげである。あしかけ5年の歳月の末の完成である。出版後ただちに無為庵閑話で紹介しようとしたのだが、長い中断でログの開け方からして分からなくなってしまった。出版後友人縁者に本を呈したが、こけしとは無縁の人が大半で一部にこけしマニアも含まれる。この方たちの感想が送られてきたのでこれを紹介したいと思い、やっとブログ再開手続きをした次第。

 まずはこけしにかかわった方の感想から。

I・K氏から
最初に貴殿のこけし対する思いが集約された一冊であると感じました。僅か21本に過ぎませんが、貴殿の並々ならぬ審美眼に敬意を表したいと思います。特に貴殿のこけしの“目”に対するこだわりが感じられる選択ではないか思っています。21本のこけしは、私にとってはため息の出るような素晴らしいものばかりですが、私の好みを挙げさてもらえれば、特に第1図の一関古作、第11図の米吉、第14図のけさの、第21図の蔦作蔵などは特に心が惹かれる名品だと思います。最後になりましたが、表紙のシルエット写真は秀逸ですね。

H・R氏から
本を拝見させて頂きました。
すばらしい出来で、かなりの見応えのある本ですね。
写真の構図(顔のアップ)と下に添えられた文章がまたこけしの
雰囲気を際立てさせ、その当時の情景が浮かんでくるようで楽しかったです。
大原正吉や島津彦三郎など、見てて気になりました。

I・R氏
「撰」はページ数も多くなく、読後感想もすぐに書けると考えたのですが、従来のこけし図録と様子が違うのと、本文と、「はしがき」や「こけしを撮るということ」、さらにはが巻末の「あとがき」を読むと、私なりに納得できる部分、できない部分がいろいろ出てきて、簡単にまとめられないことがわかり、とりあえずお礼とお詫びということになりました。

 つぎにこけしとは無縁方たちのからの感想を。

Y・S氏から
さて御著頂戴しました。こけしに惚れた一端を理解させていただいたような気がします。写真の色調がこけしの持っているであろう色の雰囲気とでもいうのでしょうか、よく表現されていると思います。

T・S氏から
我が家も母が折にふれて旅行で入手したこけしが小箪笥の上でひっそりとたたずんでいます。本書を拝読し、あらためてこけしの語る声を聞いてみたいと感じました。

K・A氏から
皆、表情豊かでドキリとするようなフォルムに驚かされます。無為庵さんがこけしに魅せられたきた理由が分かるような気がします。とても素敵な写真ですね。詞は無為庵さんの心の内を覗くようです。こけしを眺めてこのように楽しんできたのですね。

U・M氏から
無為庵さんのこけしへの40年の思いが、21図までの一つひとつ解説を読ませていただいて、充分に身にしみて伝わってまいりました。また、こけしの鑑賞の仕方の基本といいますか、心構えのようなものが、素人の私としては万分の一かもしれませんが、この冊子で修得できたような気になっております。

E・H氏ご令室様から
こけしは何気なく机や棚の上にかざっておりましたが、なかなか奥深いものですね。楽しく見させていただいています。

I・S氏から
こけしは旅行に行ったときに買ってくるくるくらいで知識はありません。大変奥深いものですね。

U・M氏から
私はこけしについては正直何も分かりませんが、写真を拝見して、こけしというのは様々な人間の表情をよくとらえてまるで生きている人間のように表しているものだということに感銘を受けました。また、どのこけしも風格と深みが感じられ、ありふれた作品ではないような気がしました。

O・M氏から
 表紙を見たとき「何て凛として上品で艶めかしい曲線なんだろう」と思い裏をめくると、大きな頭部と端正な顔立ちに「えっ!同じこけし?」とビックリしました。
 2図と3図では、同じような形の目と眉毛なのに、目と眉毛の線が太いか細いか、口の書き方で随分違うなぁと思い、2図はやんちゃな子供が一寸すねているような感じを受けました。
 5図はエネルギッシュな太っ腹なお母さんって感じです。
 7図はこけしの顔とは思えないような感じを受け、後の全体像でどれなのか判らなくて、何回見ても居ないんじゃないかと思うくらい写真の撮り方によって違うんですね。
 8図はまるで竹久夢二の美人画から抜け出てきたと見間違うくらいです。けだるさを全身に漂わせ綺麗な髪飾りと細身の徳利型(?)の胴体は柳腰を彷彿とさせ竹久夢二の世界世界そのものです。
 10図を見たときは「ドキッ!」としました。「嘘をついても駄目だよ。解っているんだから。」と心を見透かされるような感じです。でも、後の全体像の正面から見た顔は、まるで子供のような顔だったのでびっくりです。写真の狙いが面白いです。
 13図は、「純真」という言葉がぴったりのよな気がします。夏休みにやんちゃ坊主がかわいい顔して昼寝をしているような感じで微笑ましいです。
 14図はまさに無為庵さんのコメントのとおりですね。無垢な感じで、ちょっと首を傾げた幼子のしぐさがなんともいえない愛らしさです。
 19図は、逆三角形の顔にやや吊り上った眼、長い鼻の下にある小さな口、よく倒れないと思われる下のほうが細い胴体の不安定なせいか判らないけど、シャイでニヒルな感じを受けました。
 21図を見たとき、最初「達観」という言葉が浮かびましたが、ちょっと違うと思いました。何度か見ていると本当に無為庵さんの言葉のとおりですね。何事にも動じず心穏やかで静寂、こんな気持ちで最期を迎えたいと思いました。
 これは今の感想です。何回か見ていくと、また、違った感じを受けると思います。「こけし」って随分個性的で「情念」という言葉がぴったりのものもあるんですね。


 感想をいただいたうちの10人の文章を紹介したが、いろいろと教えられることが多く感謝している。感想をいただいての無為庵の感慨は、ひとつの試みとして「撰」を上梓したが、こけしの世界になにがしかの貢献ができたと実感できたことである。

 「撰」を送ってのちに、3月に他界していたこけし仲間の訃報に接した。独身だったので、遺族の方もこけし仲間のことは知らず連絡もなかった。昨年に引き続き無為庵の数少ないこけし仲間が旅立ってしまった。年長者とはいえ、いずれも予期せぬことであり、痛恨極まりない。旅立っていった仲間たちに本書を捧げたい。とこしえにやすらかなれ。 合掌。

(追記)
本書の販売などについて記載せず、問い合わせがあったのでご案内申し上げる。頒価1500円(税込)、送料別、取扱い店は神田の「書肆ひやね」および北鎌倉の「民芸おもと」にて。







テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
以前お世話になりました国府田と申します。最近更新が無く心配しておりましたが、体調を回復されたとのこと良かったです。さて、表題の御本「撰」は譲って頂けるものでしょうか? 本ブログにはいつも感銘を受けており、御本もぜひ拝見したいと思っております。よろしくお願い致します。
国恵
2014/07/22 20:45
国府田様
ご無沙汰しています。貴兄のブログは時折覗いていますが、目標達成間近でご努力に敬意を表します。
「撰」はひやねにて販売しております。北鎌倉「おもと」にもおいてあります。お急ぎであれば、小生のメールアドレスにご連絡ください。
無為庵
2014/07/22 22:18
無為庵様
早速のお返事ありがとうございます。小生のブログを見て頂いているとのこと恐縮です。無為庵様のブログに比べ内容のレベルの低さに恥じ入るばかりです。明後日、ひやねに参りますので入手させて頂きます。楽しみです。
国恵
2014/07/23 09:56
無為庵様
本日「ひやね」にて「撰」入手致しました。汗の滴る酷暑の中、本書に目を通すと静寂の世界に踏み込んだような気がしました。写真のバックが黒のせいもあるのでしょうが、汗が引き身の引き締まる思いです。厳選された珠玉の21本は、それぞれが時代を語り、いい加減な気持ちでは対峙できない風格を持っています。顔をアップした写真が多いので表情に惹きこまれます。強い表情のこけしが多いのは無為庵様の好みなのでしょうね。現在のこけしとは決して混在できない別世界のこけしなのでしょう。ブログで公開されていたこけしも多いと思いますが、印刷された写真で見るのはやはり一味違います。佐藤正吉、山尾武治、小林吉太郎などが好みです。明後日の友の会の例会で紹介させていただきます。
国恵
2014/07/25 21:05

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
こけし文献・「撰」の話 無為庵閑話U/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる